内科が取り扱う分野と役割

内科は、主に内臓の疾患を投薬などの方法で治療する分野です。反対に外科は、身体を直接切り開いて、直に腫瘍を切除したり、深い切り傷を縫い合わせるなど手術での治療を扱う分野を意味します。したがって一般的な風邪や感染症を患った場合はまず前者の方で受診します。外科に頼るのは、投薬治療などでは治る見込みがなく、命にかかわると判断された場合が多くを占めます。

一口に内科と言っても、扱う臓器は様々です。内臓と聞いて思い浮かぶ心臓や肺、肝臓、小腸や大腸はもちろん、神経や血液、心身の問題といった分野も取り扱いますし、手術を伴わないレベルの怪我も扱われます。実際に街中で見る診療所でも内科の表記が見られますが、小児科、心療科、泌尿器科、など個別の症状に特化したものもしばしば見受けられます。こういうものを参考にして、自分の症状に見合った診療所に行くとより適切な診断や治療が行われやすくなります。

また手術によらない治療と言うことで、投薬の他に、心電図やX線といった技術も含まれています。そして、本来は手術でしか治療ができず、外科として扱われていたがん治療も、抗がん剤が発明されてからは内科での治療が可能になりました。こうしてみると、年々多様的な広がり方をみせており、人々の健康を維持する上で重要な存在になりつつあります。またこうした多様化により、症状を総合的に診断するのが難しく、専門医を志望する内科医が増えているのも事実です。